青森の煮干しラーメンについて、津軽地方で煮干しのだしが使われるようになった由来と、あっさりした「津軽ラーメン」と濃い味の「新 津軽ラーメン」の違いをまとめます。
後半では、青森県観光情報サイト Amazing AOMORI の特集で紹介された「津軽ラーメン煮干し会」の6店を、だしの取り方の違いで並べます。
煮干しラーメンが津軽の中華そばになった由来
青森県観光情報サイト Amazing AOMORI の特集によると、青森県津軽地方では古くから煮干しでだしを取った煮干しラーメンが「中華そば」の定番として親しまれ、「津軽ラーメン」として地元の食堂などで提供されてきました。
煮干しが使われる理由として、特集は陸奥湾で古くからアジやイワシなどの魚が豊富に獲れたことを挙げています。
津軽地方では家庭でも煮干しでだしを取るのが日常的で、味噌汁やそばつゆにも煮干しだしを使っており、それが中華そばにも使われるようになったのが津軽ラーメンの始まりとされています。
2023年の特集「青森のソウルフード、ここにあり!」は、近海でイワシが豊富に獲れたため津軽地方には古くから煮干しだしの文化が根付いていると説明し、青森市に100軒以上あるラーメン店のうち8〜9割の店で煮干しラーメンを提供していると書いています。
あっさりの「津軽ラーメン」と濃い味の「新 津軽ラーメン」
特集によると、2000年以降、あっさりとした「津軽ラーメン」がさらに進化し、煮干しだしに豚骨などの動物系のだしを合わせた濃い味の「新 津軽ラーメン」を提供する店舗が増えてきました。
同じ店で、あっさり系と濃い味の両方を出しているところもあります。
たとえば長尾中華そばは、公式サイトで津軽ラーメンの「王道系(あっさり系)」と「濃厚煮干し系」の二刀流メニューを打ち出しています。
マルミ・サンライズ食堂にも、白湯スープを合わせた「鯵ダブル」のほかに、特集が「あっさり味」と紹介する「津軽ラーメン」があります。
津軽ラーメン煮干し会と6店のだしの違い
津軽ラーメン煮干し会は、「煮干しラーメン」を全国の人に知ってもらうため、全国のイベントへの参加や煮干しラーメンの情報発信の強化を目的に2012年に発足した会です。
特集の時点では8店舗が所属しており、特集ではそのうち6店を紹介しています。
以下は主に特集をもとにした各店のだしと麺の説明です。
丸山らーめん(五所川原市)
1989年に青森市でとんこつラーメンの店として創業したそうで、現在は五所川原市で昔ながらのシンプルであっさりとした醤油ベースの煮干しラーメンをメインに提供しています。
「手もみ麺(中太)ラーメン」は真イワシと片口イワシの煮干しだけでだしを取り、煮干しの頭とはらわたを手作業で取っているそうです。
所在地は五所川原市唐笠柳藤巻144-3です。
原食堂(青森市)
食堂のメニューのひとつとして「中華そば」を出しています。
煮干しは片口イワシと平子イワシを使い、鶏がら・とんこつのスープと昆布だしも合わせています。
中華そばにえびの天ぷらがのった「天中華そば」は、まかない飯から始まった原食堂のオリジナルメニューです。
所在地は青森市松原1-14-6です。
出し屋五丈軒(青森市)
2001年創業で、煮干しだしに加えてサバやカツオのだしも効かせ、動物系のだしと合わせた濁りのないスープに、中太の自家製ちぢれ麺を合わせています。
特集のおすすめは「中華そば」と「バラそば」です。
所在地は青森市浜田1丁目10-15です。
マルミ・サンライズ食堂(青森市浪岡)
創業時からアジの煮干しをメインのだしに使っています。
「鯵ダブル」は鶏ガラと豚骨の白湯スープにアジとイワシ3種の煮干しスープを合わせたもので、レモンが添えられます。
浪岡地域の食堂では古くから中華そばにお麩を入れていたそうで、この店のラーメンにもお麩が入ります。
所在地は青森市浪岡女鹿沢西種本13-1です。
中華そば ひらこ屋(青森市)
店名にもある平子イワシの煮干しをメインに使っています。
看板商品の「濃い口煮干」は、数種類の煮干しを3段階に分けて入れてスープを仕込み、動物系のスープと合わせています。
自家製麺は中太です。
所在地は青森市新城山田588-16です。
長尾中華そば(青森市ほか)
特集は西バイパス本店(青森市三好2-3-5)の「ごくにぼMAX」を新津軽ラーメンの代表格として紹介しています。
とんこつと鶏ガラのスープに5種類の煮干しだしを合わせ、砕いた煮干しでだしを取っていて、煮干しの粉末がスープに溶け込んでいます。
麺は自家製の極太麺です。
あっさり系では、2023年の特集が、平子いわし・うるめいわし・かたくちいわし・焼き干しの4種類をブレンドし、水と煮干しだけでだしを取って醤油ベースで仕上げた一杯を紹介しています。
長尾中華そばは2004年に青森県で創業し、公式サイトでは国内9店舗(青森県5店舗)と案内しています。
2024年7月公開の特集によると、東洋水産のカップ麺「激にぼ」は2018年から販売され、津軽ラーメン煮干し会の監修でリニューアルしたと紹介されています。
煮干しのだしが使われるほかのご当地ラーメン
県南の八戸市には、煮干しの旨味が香るあっさりとした醤油味のスープと細縮れ麺が特徴の「八戸らーめん」があります。
煮干しをたっぷり使い、地鶏ガラや豚骨でだしを取ります。
Amazing AOMORI のご当地グルメのページは、1928年頃に八戸の六日町で開かれた食堂「来々軒」の支那そばがルーツとされると紹介しています。
煮干しラーメンの店を回るときは
朝から開いている店を含めた煮干しラーメンの店の選び方は、煮干しラーメンの店の選び方と朝ラーで紹介しています。
青森市内で煮干し以外も含めてラーメン店を探すときは、青森市のラーメン店の案内も参考にしてください。
営業時間や定休日は資料の時点によって違うことがあるので、出かける前に各店の案内で確かめてください。
特集の本文はAmazing AOMORI の煮干しラーメンの特集で読めます。
※津軽ラーメンの由来と新津軽ラーメン、津軽ラーメン煮干し会と6店、激にぼは青森県観光情報サイト Amazing AOMORI の特集「青森に来たら食べたい煮干しラーメンの魅力」(2024年7月公開、2026年1月更新)、青森市のラーメン店の割合と長尾中華そばのあっさり系の説明は同サイトの特集「青森のソウルフード、ここにあり!」(2023年)、八戸らーめんは同サイトのご当地グルメのページ、長尾中華そばの創業・二刀流メニュー・店舗数は株式会社長中の公式サイトをもとに、2026年10月19日時点でまとめています。メニューや営業時間は変わることがあるので、出かける前に各店の案内でご確認ください。



