この記事では、青森県のそばについて、生産量、津軽地方に伝わる「津軽蕎麦」の製法、県内の製麺所のそば、南部地方のそば粉の料理を、国の資料と県の公式観光サイトの記事をもとにまとめます。

青森県のそばの生産量

農林水産省の資料「そばをめぐる状況について」(令和8年7月)によると、令和7年産の青森県のそばは、作付面積1,710ha、10a当たり収量53kg、収穫量906tです。

同じ年の全国は、作付面積69,100ha、10a当たり収量55kg、収穫量38,200tです。

全国のそばの作付面積のうち、約4割は北海道での作付けです(北海道は作付面積26,700ha、収穫量16,800t)。

区分作付面積10a当たり収量収穫量
青森県1,710ha53kg906t
全国69,100ha55kg38,200t

津軽地方に伝わる「津軽蕎麦」

県の公式観光サイト Amazing AOMORI の記事(2025年6月掲載)によると、「津軽蕎麦」は、津軽地方に古くから伝わる蕎麦の製法全般を指します。

その製法は、3日間、毎日工程の終わりに寝かせることで、製造には最低3日間かかります。

同じ記事は、県内の製麺所として次の3社のそばを挙げています。

製麺所所在地そばつなぎ
株式会社アキモト製麺弘前市津軽そば大豆
株式会社大谷製麺工場青森市雲谷(もや)そばつなぎなし
有限会社ヤマホ竹鼻製麺所五所川原市梵珠(ぼんじゅ)そば小麦粉

五所川原市の「梵珠そば」

「梵珠そば」は、明治11年創業の五所川原市の有限会社ヤマホ竹鼻製麺所で作られる蕎麦です。

ほかの「津軽蕎麦」と違うのは、そばの芯の部分を挽いた更級粉を使い、そば粉を練ってだんご状にして一晩水に浸けたものを、水を新たに加えずにそば粉と混ぜ合わせて作るところです。

そのあとは生地のまま寝かせ、製麺して寝かせ、茹でてからも寝かせます。

名前は、青森市と五所川原市にまたがる標高468mの梵珠山から名付けられました。

2025年6月掲載の記事の時点では、同じ製麺所の直営店「そば処 義平(ぎへい)」(五所川原市本町)で、梵珠そばを食べられます。

製法の詳しい説明は、Amazing AOMORI の梵珠そばの記事で読めます。

青森市の「雲谷そば」

Amazing AOMORI の2016年10月の記事によると、「雲谷そば」は、そばの栽培が盛んだった青森市雲谷地区のそば粉を100%使った、つなぎなしのそばです。

同じ記事によると、大谷製麺工場は大正15年創業で、そばだけでなく、うどん、中華そば、焼きそばも作っていると紹介されています。

食堂で出される津軽そば

Amazing AOMORI の2025年1月の記事によると、弘前市の「三忠食堂」は少なくとも創業115年はたっている食堂です。

三忠食堂では、初代の曽祖父の時代からの伝統である津軽そばを3日間かけて仕込み、出汁は外ヶ浜町の平舘地区にある木浪水産から仕入れる焼き干しで作ります。

記事では、箸で持ち上げるだけでぷつぷつと切れてしまうような、淡くはかない食感が特徴と紹介されています。

記事の時点では、三忠食堂の津軽そばには、デザートにリンゴがつきます。

店の所在地や営業時間、ほかの店は、津軽そばを出す店の案内にまとめています。

南部地方のそば粉の料理「かっけ」

農林水産省「うちの郷土料理」によると、「かっけ」の主な伝承地域は南部地方です。

そば粉に少しの塩を入れ水でこねて生地を薄くのばし、三角形に切ったものをゆでて、にんにく味噌をつけて食べる料理です。

「かっけ」とはこの地方の言葉で「かけら」「端っこ」を意味し、三戸町、田子町、南部町あたりでは「つつけ」と呼びます。

小麦粉でつくるものを「むぎかっけ」、そば粉のものを「そばかっけ」ということもあります。

南部地方では日常的によく食べられている家庭料理で、出汁を入れた鍋に野菜や豆腐などを入れ、煮えたところでかっけを加え、火が通ったら引き上げてにんにく味噌をつけて食べます。

作り方は農林水産省「うちの郷土料理」のかっけのページに載っています。

そば切りの始まりと県内の製麺所の歴史

農林水産省の資料によると、日本では古くからそばが麺として利用されており、麺(そば切り)の初見は、長野県木曽郡大桑村須原にある定勝寺と言われています。

県内の製麺所の創業は、ヤマホ竹鼻製麺所が明治11年、大谷製麺工場が大正15年です。

そば打ち体験・そばめし・うどん

西目屋村の道の駅「津軽白神」の食品加工センター「味な工房」には、製麺室とそば打ち体験室があります。

予約の方法や料金は、西目屋村のそば打ち体験の案内にまとめています。

「そばめし」は、神戸市長田区のページで長田の「こなもん」の1つとして紹介されている料理です。

由来はそばめしの由来を紹介した記事で読めます。

小麦粉の麺や料理は、青森のうどんと小麦粉の料理の記事にまとめています。

※ 生産量とそば切りの初見は農林水産省「そばをめぐる状況について」(令和8年7月、資料:統計部「作物統計」)の令和7年産の値、郷土料理は農林水産省「うちの郷土料理」、製法と製麺所・食堂は Amazing AOMORI のまるごと青森ブログ(2016年10月・2025年1月・2025年6月掲載)、味な工房は道の駅「津軽白神」の公式サイト、そばめしは神戸市長田区「食のまち長田」によります。店の情報は記事の掲載時点のものなので、訪問前に店に確かめてください。2026年10月19日に確認しました。