青森県の農業がどれくらいの規模で、どの地域で何が作られているのかを、農林水産省と青森県の資料の数字でまとめた記事です。

後半では、青森で農業を始めたい人に向けて、県の相談窓口と国の資金を紹介します。

数字で見る青森県の農業

農林水産省の「青森県の農林水産業の概要」(令和8年版)によると、青森県の農業産出額(令和6年)は4,119億円で、東北で1位、全国で5位です。

部門別の内訳は次のとおりです。

部門農業産出額(令和6年)割合
果実(りんごが主体)1,233億円30%
畜産1,083億円26%
米955億円23%
野菜762億円18%

耕地面積(令和6年)は14万7,300haで全国4位です。

内訳は田が7万7,500ha、畑が6万9,800haで、このうち樹園地の2万1,600haは全国2位です。

地域ごとの気候と農業

青森県は日本海・津軽海峡・太平洋の三方を海に囲まれ、中央に陸奥湾をかかえています。

日本海側の津軽地域は、夏は比較的好天に恵まれ、冬は雪が多い地域です。

太平洋側の県南地域は、夏に冷たく湿った偏東風「ヤマセ」の影響で低温の日が多くなりますが、冬は晴天の日が多く、雪が少ない地域です。

同じ資料では、津軽地域で米やりんご、県南地域で野菜や畜産物が多く生産されているとしています。

資料に載る地域別の主な農畜産物から、一部を抜き出しました。

地域主な農畜産物の例
中南地域りんご・水稲・にんじん・だいこん・とうもろこし・もやし・ぶどう・トマト・にんにく など
三八地域やまのいも(ながいも)・にんにく・ごぼう・いちご・おうとう(さくらんぼ)・りんご など
上北地域やまのいも(ながいも)・にんにく・だいこん・ごぼう・かぶ など
下北地域夏秋いちご など

この地域別の一覧は、青森県の「あおもりの農林水産業」(令和4年4月)を基に作られています。

収穫量が全国上位の農産物

農林水産省の資料の「農畜産物の生産状況」で全国1位に挙がっているのは、りんご・にんにく・ごぼうの3品目です。

品目全国順位青森県の収穫量(令和6年)
りんご1位370,500t
にんにく1位11,700t
ごぼう1位46,700t
やまのいも2位44,700t
西洋なし2位1,790t

このほか、なたね(令和7年)が全国2位、だいこんとかぶ(令和6年)が全国3位です。

野菜全体の農業産出額は東北で1位で、出荷量では、全国1位のにんにく・ごぼうのほか、全国ベスト10に12品目が入っています。

りんごは国内生産量の約6割を占め、販売額は令和6年産で約1,362億円と、11年連続で1,000億円を超えています。

品目ごとの特徴は青森の特産品を品目ごとにまとめた記事、にんにくの産地はにんにくの産地と選び方の記事で紹介しています。

季節の農産物は、嶽きみの産地と時期、さくらんぼの品種、いちご狩りができる農園の記事にまとめています。

直売所と観光農園

令和6年度の6次産業化総合調査では、青森県の農産物直売所は270事業体、観光農園は50経営体、農家民宿は20経営体、農家レストランは20事業体です。

農業の担い手

2025年農林業センサスによると、青森県の農業経営体数は2万3,212経営体で、全国12位です。

基幹的農業従事者は38,142人で全国6位、そのうち65歳以上は24,011人です。

基幹的農業従事者に占める65歳以上の割合は63.0%で、全国の69.6%より低くなっています。

県は、販売力強化・生産性向上・人財育成・農山漁村振興の4つの柱に沿って「農林水産力」強化本部を設置し、8つの部会で数値目標を設定した「農林水産力」強化パッケージのプロジェクトを進めています。

青森で農業を始めたいとき

県の相談窓口

青森県は、農業者や就農希望者を支援するため、「青森県農業経営・就農サポートセンター」を設置しています。

相談窓口は、東青(青森市)・中南(弘前市)・三八(八戸市)・西北(五所川原市)・上北(十和田市)・下北(むつ市)の各農林水産事務所の農業普及振興室と、公益社団法人あおもり農業支援センター(青森市)に置かれています。

相談は無料で、電話または電子メールで受け付けています。

就農・参入の相談では、目指す農業や品目、就農希望地などを聞き取り、支援制度や研修制度を案内して、就農や参入に向けた準備をサポートするとしています。

すでに農業をしている人の経営の相談では、内容に応じて税理士や中小企業診断士、社会保険労務士などを無料で派遣しています。

窓口電話・来訪の受付
各農林水産事務所 農業普及振興室平日8時30分から17時15分
あおもり農業支援センター平日8時30分から17時

各窓口の住所と連絡先は、青森県の相談窓口のページで確かめられます。

国の資金

農林水産省の「就農準備資金・経営開始資金」は、次世代を担う農業者となることを志向する49歳以下の人に向けた資金です。

就農準備資金は、道府県農業大学校や先進農家などで研修を受ける場合に、研修期間中に月13.75万円(年間最大165万円)を最長2年間交付します。

経営開始資金は、新規就農者に経営開始から最大3年間、月13.75万円(年間165万円)を交付するもので、交付主体は市町村です。

申請様式を作る前に、交付主体に必ず相談するよう案内されています。

申請の前に、農林水産省のページと相談窓口で最新の内容を確かめてください。

まとめ

  • 農業産出額は4,119億円(令和6年)で、東北で1位、全国で5位
  • 部門別では果実・畜産・米・野菜の順に多い
  • 津軽地域では米やりんご、県南地域では野菜や畜産物が多く生産されている
  • 収穫量が全国1位なのは、りんご・にんにく・ごぼう(令和6年)
  • 基幹的農業従事者は38,142人で、65歳以上の割合は63.0%(2025年農林業センサス)
  • 就農の相談は、県の「青森県農業経営・就農サポートセンター」の窓口が無料で受け付けている

※数字は農林水産省「青森県の農林水産業の概要」(令和8年版。令和8年3月31日時点の最新統計を使用)、相談窓口は青森県 農林水産政策課のページ(2026年6月18日更新)、資金は農林水産省「就農準備資金・経営開始資金」のページによります。内容は2026年10月19日に確かめました。