青森の特産品を知りたいときは、県の生産量が多い品目から見ていくと全体をつかみやすくなります。

この記事では、農林水産省と青森県の資料で確かめた数字をもとに、果物・野菜・水産物の特産品と、りんごの加工品、県の伝統工芸品をまとめます。

この記事で取り上げた品目

取り上げたのは、農林水産省「青森県の農林水産業の概要」(令和8年版)と、青森県の資料や特産品図鑑で、生産量や特徴を確かめられた品目です。

売れ行きや口コミの順位ではないので、並び順に優劣はありません。価格は変わるので書いていません。

数字で見る青森の農林水産業

農林水産省の「青森県の農林水産業の概要」によると、青森県の農業産出額(令和6年)は4,119億円で、東北で1位、全国で5位です。

部門別では、りんごが主体の果実が1,233億円で最も多く、畜産が1,083億円、米が955億円、野菜が762億円と続きます。

同じ資料では、津軽地域で米やりんご、県南地域で野菜や畜産物が多く生産されているとしています。

太平洋側の県南地域は、夏に冷たく湿った偏東風「ヤマセ」の影響で低温の日が多くなる地域です。

農業の担い手の数や就農の相談先は、青森の農業を数字で見る記事で紹介しています。

収穫量が全国1位の農産物

同じ資料の「農畜産物の生産状況」で全国1位に挙がっているのは、りんご・にんにく・ごぼうの3品目です。

品目青森県の収穫量(令和6年)全国の収穫量(令和6年)
りんご370,500t609,200t
にんにく11,700t17,600t
ごぼう46,700t117,100t

全国2位にはなたね・やまのいも・西洋なし、全国3位にはだいこん・かぶが挙がっています。

りんご

青森県の「青森りんご」(令和8年3月版)によると、全国のりんご生産量の約6割が青森りんごで、栽培面積・生産量ともに日本一です。

地域別では弘前市を中心とした中南地域が最も多く、令和7年は県全体の約66%を占めています。

資料に載る令和5年の品種別の結果樹面積では、ふじが9,300haで最も広く、つがる2,250ha・王林2,030ha・ジョナゴールド1,850haの順です。

収穫されたりんごは順次出荷されますが、「ふじ」のように、貯蔵して翌年の8月まで出荷されるものもあります。

青森県の特産品図鑑では、青森りんごは低温でりんごの呼吸を抑えて休眠状態にする「CA貯蔵」という方法で保存されると紹介されています。

農林水産省の資料によると、りんごの販売額は令和6年産で約1,362億円で、11年連続で1,000億円を超え、台湾を中心に年間約2万5,800トン(令和6年)が輸出されています。

にんにく

青森県の特産品図鑑「にんにく」では、青森県のにんにくは国内生産量の約70%を占め、大玉で1片が大きく、実がよくしまり、雪のような白さが特徴とされています。

栽培されているのは県の気候に適した「福地ホワイト」という系統で、乾燥・貯蔵の技術によって1年を通して供給されています。

県最南端の田子町の「たっこにんにく」は、2006年に東北で初めての地域団体商標に登録されました。

主な産地や選び方は、にんにくの産地と選び方の記事にまとめています。

ごぼうとながいも

特産品図鑑「ごぼう」では、ごぼうは秋から冬にかけて多く出荷され、ながいもの輪作作物として作付面積が増えているとしています。

農林水産省の資料では、ごぼうは偏東風(ヤマセ)が吹く夏の冷涼な太平洋側で栽培され、香りや風味が良く身が締まっていると紹介されています。

特産品図鑑「ながいも」によると、青森県のながいもは国内流通量の約4割を占め、アメリカや台湾に輸出されています。

収穫は11~12月の「秋掘り」と、冬を越した3~4月の「春掘り」の年2回です。

品種は、首が短く肉付きの良い「ガンクミジカ」と呼ばれる系統が普及しています。

季節に味わう果物と野菜

嶽きみ(とうもろこし)

嶽きみ(だけきみ)は、弘前市の岩木山麓にある嶽高原で栽培されるとうもろこしで、平成19年に地域団体商標に登録されました。

青森県の産地レポートでは、収穫は8月上旬から9月中旬で、主な品種の糖度はいずれも18~20度とされています。

産地と収穫の時期は、嶽きみの産地を紹介する記事で詳しく紹介しています。

さくらんぼ

「ジュノハート」は青森県独自のさくらんぼの品種で、甘みの強い「紅秀峰」に、果実が大きい「サミット」を交配しています。

果実はハート形で、県の特集では、収穫時期は6月下旬~7月上旬(青森県では佐藤錦と紅秀峰の間)とされています。

三戸郡南部町の「南部町さくらんぼ狩り」は、2026年は6月20日から7月15日までの開催と県が発表していました。

ほかの品種や買い方は、ジュノハートなどさくらんぼの品種の記事にまとめています。

いちご

特産品図鑑「いちご」によると、青森県のいちごには、11月から6月にかけて収穫される「冬春いちご」と、7月から10月にかけて収穫される「夏秋いちご」があります。

主産地は、冬場の日照時間が長い太平洋沿いの八戸市です。

いちごは傷みやすく長距離輸送に適さないため、県産いちごは県内をメインに出荷されています。

八戸市南郷などには、いちご狩りができる農園もあります。

りんごの加工品

特産品図鑑「りんご」では、りんごの加工品として、ジュース・ジャム・ドライフルーツ、シードルやブランデーなどのお酒、ドレッシングや酢などの調味料が挙げられています。

りんごジュースには「濃縮還元果汁」と「ストレート果汁」があるので、ラベルの表示を見て選んでください。

水産物

農林水産省の資料によると、令和6年の青森県は、いか類の漁獲量が全国1位、養殖のほたてがいの収獲量が全国2位です。

海面漁業ではするめいかが全国1位、ひらめが2位、内水面漁業ではしじみが2位で、しじみは十三湖と小川原湖が主な産地です。

青森県の「陸奥湾ホタテガイ総合戦略」では、令和5年の県の漁業・養殖業の生産量12万トンのうち、陸奥湾ホタテガイが48%を占めています。

津軽海峡で釣り上げられる大型のクロマグロのうち、大間漁協に水揚げされるものは「大間マグロ」としてブランド化されていて、大間町の漁法は1本釣漁やはえ縄漁です。

持ち帰りやすい加工品は、海産物のお土産と持ち帰り方で紹介しています。

伝統工芸品

津軽塗は、江戸時代に津軽藩召し抱えの塗師によって始められたと伝えられ、国の指定を受けた県内唯一の「伝統的工芸品」です。

代表格の唐塗は、ヒバの素地から塗り・研ぎ・磨きを繰り返し、約48もの工程を経て完成します。

こぎん刺しは、江戸時代、木綿の衣料を着ることが許されなかった津軽の農村の女性たちが、保温と補強のために麻の布地に木綿で刺子を施したことから生まれた、青森県伝統工芸品です。

工芸品を扱う店や作る体験は、器や刺し子の小物の買い方にまとめています。

直売所や観光農園で買う

令和6年度の6次産業化総合調査では、青森県の農産物直売所は270事業体、観光農園は50経営体です。

品目ごとに収穫の時期が違うので、出かける前に品目の時期と施設の営業日を確かめてください。

まとめ

  • 農業産出額は4,119億円(令和6年)で、果実・畜産・米・野菜の順に多い
  • 収穫量が全国1位なのは、りんご・にんにく・ごぼう(令和6年)
  • ながいもは国内流通量の約4割を占め、秋掘りと春掘りの年2回収穫される
  • 県の資料では、嶽きみは8月上旬から9月中旬、ジュノハートは6月下旬~7月上旬が収穫の時期
  • 水産物では、いか類の漁獲量が全国1位、養殖のほたてがいの収獲量が全国2位(令和6年)
  • 伝統工芸品には、国の伝統的工芸品の津軽塗と、青森県伝統工芸品のこぎん刺しがある

※数字は農林水産省「青森県の農林水産業の概要」(令和8年版)、りんごの資料は青森県「青森りんご」(令和8年3月版)、品目の特徴は青森県の「青森のうまいものたち」特産品図鑑と「ジュノハート」特集、県の産地レポート「嶽きみ」、Amazing AOMORI「嶽きみ」、南部町さくらんぼ狩りは青森県のプレスリリース(2026年6月19日公開)、ホタテは青森県「陸奥湾ホタテガイ総合戦略(令和6年度~令和16年度)」、工芸品は青森県「青森県の文化(伝統工芸)」によります。内容は2026年10月19日に確かめました。収穫の時期は年によって前後します。