この記事では、「青森」という地名の由来、「善知鳥村が青森になった」という説の扱い、弘前県から青森県への改称、津軽地域と南部地域の分け方、まさかり半島・寒立馬・風の岬という呼び名の由来を、青森県と青森市民図書館などの資料でまとめます。

内容は、青森市民図書館歴史資料室の「あおもり歴史トリビア」と問合せ事例、青森県のページ、青森県観光情報サイト(Amazing AOMORI)で、2026年10月20日に確かめました。

「青森」という地名の由来

青森市民図書館歴史資料室のメールマガジン「あおもり歴史トリビア」によると、「青森」という地名は、青々と茂った「小高い森」に由来するといわれています。

藩政時代の記録にも、「高サ一丈余(約3メートル)之森有之」とあります。

『日本国語大辞典』第2版は、津軽地方の方言として、「森」に「土地の小高い丘」の意味を載せています。

明治42年刊行の『青森市沿革史』の著者の葛西音弥も、「森」を「小邱(ちいさい丘)」と解釈しています。

『青森』発祥の地の碑

青森市の米町(現在の本町2丁目10番地)には、「『青森』発祥の地」の碑があります。

この辺りに、地名「青森」の由来となる「青い森」があったといわれています。

昭和15年刊行の『青森市誌』には、米町の浅井薬店の敷地内に「青い森」の一部があり、明治43年5月3日の大火で焼失したと伝えられると記されています。

同じメールマガジンのNo.522は、地名の由来となる「小高い森」の所在地(本町2丁目)を「『青森』発祥の地」、地元の人々に「慕い仰がれ」てきた善知鳥神社を「青森の発祥の地」として、2つを分けて紹介しています。

「善知鳥村が青森になった」という説

青森市民図書館歴史資料室の問合せ事例は、「善知鳥村が青森に改称した」とする説を否定する藩政時代の史料が複数発見され、「青森」という地名の誕生伝承に「善知鳥村」はまったく関わりがないことが明らかになったとしています。

同じ問合せ事例によると、善知鳥村がどこに存在したのか、本当にあったのかは、まだ実証されておらず、善知鳥村を寂しい漁村とする記述を裏付ける記録もありません。

近年は、善知鳥村があったという時期に、堤川の河口部に港町が形成されていたとする見解が通説的になっているとしています。

「あおもり歴史トリビア」によると、藩政時代以前の記録には、善知鳥村を改めて青森と呼ぶようにした、また善知鳥村は漁村であったと記すものはありません。

「青森の旧称は善知鳥村という漁村」という説明の初見は、明治29年刊行の『青森県史談』の「青森は、昔善知鳥村と称する一小漁村なりしが」だとしています。

弘前県から青森県へ

1871(明治4)年7月14日の廃藩置県で、青森県域の弘前藩・黒石藩・八戸藩・七戸藩・斗南藩が県になりました。

これらの県は財政が厳しく、5県と館県(北海道の松前藩)が合併して、1871年9月4日に弘前県が誕生しました。

政府が派遣した野田豁通が9月23日に県庁を青森町(現在の青森市)に移し、結果的に青森県と改称しました。

青森県庁舎は、明治4年(1871)の青森県成立以来、一貫して同じ位置にあります。

初代の県庁は弘前藩のお仮屋(おかりや)を改築したもので、現在の県庁舎は昭和36年(1961)にできた第5代目です。

津軽地域と南部地域

県の広域緑地計画は、県のほぼ中央に位置する八甲田連峰を境とした津軽地域と南部地域、半島である下北半島と津軽半島で、各地の地形や気候に即して産業が発達してきたとしています。

県の観光スポットのページは、県内を東青・中南・三八・西北・上北・下北の6地域に分けて紹介しています。

県内の地図の使い方は、地図サービスとパンフレットの使い分けで紹介しています。

半島・岬・馬の呼び名の由来

まさかり半島

県のむつ家畜保健衛生所の資料は、下北地域は本州最北端の地で、四方を海に囲まれ海に突き出した特徴的な地形から「まさかり半島」と呼ばれているとしています。

同じ資料によると、下北地域の中央には恐山があり、平野部が少なく、約8割が森林帯です。

寒立馬

「寒立ち」は、カモシカが冬に山地の高いところで長い時間、雪の中に立ちつくす様子を表すマタギ言葉です。

もともと「野放馬」と呼ばれていた馬が冬の尻屋崎の雪原でじっと立つ様子が似ていることから、昭和45年(1970年)に尻屋小中学校の岩佐勉校長が書初め会で「寒立馬」と詠み、それ以来「寒立馬」と呼ばれるようになりました。

寒立馬とその生息地(東通村尻屋字念仏間37-20ほか)は、平成14年11月18日に県の天然記念物に指定されています。

風の岬

龍飛崎は津軽半島の最北端にあり、西は日本海、北は津軽海峡、東は陸奥湾と三方を海に囲まれ、強い海風が吹くことから「風の岬」の異名があります。

県内の半島の見どころは、半島の岬と景勝地のめぐり方で紹介しています。

県の形と山・川・湖の大きさは、県の地形と海岸のあらましで紹介しています。

出典:青森市民図書館歴史資料室「あおもり歴史トリビア」No.159「『青森』発祥の地の伝承」、No.177「『青森』の地名の由来」、No.244「『青森の旧名は善知鳥村』という叙述」、No.522「青森市内のさまざまな『発祥の地』」、問合せ事例No.2「善知鳥村は寂しい村だったのですか?」、青森県「青森県史の質問箱03 青森県の誕生」「青森県の観光スポット」「青森県広域緑地計画」「むつ家畜保健衛生所 概要」「寒立馬とその生息地」、青森県観光情報サイト(Amazing AOMORI)「龍飛崎」(2026年10月20日確認)。