黒石市の温湯温泉について、黒石観光協会の温泉・宿泊の案内、青森県の観光サイト「Amazing AOMORI」、青森県と環境省の資料で、共同浴場の営業時間と入浴料、泉質、宿、名前の由来、行き方を確かめました。
施設や資料が公表している内容だけを書き、人気や評判は扱っていません。
温湯温泉の場所と行き方
温湯温泉は青森県黒石市温湯にある温泉地で、Amazing AOMORI は黒石温泉郷の中で最も歴史の古い温泉と紹介しています。
車では東北自動車道の黒石ICから約10分です。
バスでは、弘南鉄道弘南線の黒石駅から弘南バス「黒石~虹の湖公園線 虹の湖公園」に乗り、約21分の「下温湯」で降りて徒歩約2分です。
営業時間や料金は施設ごとに違います。
名前の由来と歴史
Amazing AOMORI は、温湯温泉を400年以上の歴史を持つ温泉地と紹介しています。
伝説では、神山右仲という人物が浅瀬石川の葦原で傷ついた鶴を見つけ、湯浴びを続けた鶴が7日後に回復して飛び立ったことから源泉に気づき、それ以来「鶴泉」「鶴羽立」と呼ばれました。
1624年に花山院忠長が入湯し、温もりが長く保たれる特性から「温湯」と名付けられたと、Amazing AOMORI は紹介しています。
「温湯」の名前は、湯の温度が低いことを表すものではありません。
共同浴場や宿の所在地の字名は「鶴泉」です。
温湯温泉の泉質と源泉の温度
黒石観光協会の案内では、温湯温泉は源泉温度52℃で、泉質はナトリウム-塩化物泉-硫酸塩泉(低張性弱アルカリ性高温泉)とされ、「熱湯タイプで湯冷めがしにくい成分」と紹介されています。
同じ案内は、効能を疲労回復・胃腸・リウマチ・冷え性などとしています。
泉質名の括弧の中は、環境省の鉱泉分析法指針の区分で次の意味です。
| 泉質名の語 | 区分の基準 |
|---|---|
| 低張性 | 溶存物質(ガス性のものを除く)が8,000mg/kg未満 |
| 弱アルカリ性 | 湧出時のpH値が7.5以上8.5未満 |
| 高温泉 | 泉温(湧き出したとき、または採取したときの温度)が42℃以上 |
泉温は湧き出したときや採取したときの温度で、浴槽の湯の温度の区分ではありません。
環境省の「あんしん・あんぜんな温泉利用のいろは」は、塩化物泉は皮膚に塩分が付着するため保温効果・循環効果があると説明し、塩化物泉と硫酸塩泉の浴用の泉質別適応症を、きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症としています。
同じ資料は、2つ以上の泉質に該当する場合は該当するすべての適応症があるとしています。
同じ資料は、温泉療養の効用は特定の病気の治癒よりも症状・苦痛の軽減や健康の回復・増進など全体的に改善するものとし、温泉療法医など専門的知識のある医師の指導のもとで行うよう勧めています。
温湯温泉共同浴場
温湯温泉共同浴場は温湯温泉街の中心にある共同浴場で、黒石観光協会のページの見出しは「温湯温泉共同浴場(鶴の名湯温湯温泉)」です。
| 項目 | 黒石観光協会の案内 |
|---|---|
| 所在地 | 〒036-0411 青森県黒石市大字温湯字鶴泉79 |
| 電話 | 0172-54-8591 |
| 営業時間 | 5:00~22:00(年中無休、入館は21:30まで) |
| 入浴料 | 大人350円(中学生以上)、子供100円、3歳以下無料 |
| 泉質 | ナトリウム・塩化物泉 |
| 効能 | 神経痛、筋肉痛、関節痛、慢性リウマチ等 |
| 備考 | 源泉かけ流し |
温湯温泉の泉質は、黒石観光協会の温泉の案内ではナトリウム-塩化物泉-硫酸塩泉、温湯温泉共同浴場のページではナトリウム・塩化物泉と書かれています。
後藤温泉客舎のページは、宿の正面にある共同浴場を「鶴の湯共同浴場」と書いています。
温湯温泉の宿
黒石観光協会は、温湯温泉の宿として次の4軒を載せています。
| 宿 | 所在地と電話 | 客室 | 黒石観光協会の案内 |
|---|---|---|---|
| 飯塚旅館 | 黒石市温湯字鶴泉60、0172-54-8303 | 13室(収容30人) | 源泉かけ流し、立ち寄り入浴は要事前問い合せ、チェックイン14:00・アウト10:00 |
| 山賊館 | 黒石市温湯字鶴泉61、0172-54-8421 | 9室(収容20人) | 源泉かけ流し、立ち寄りは可能で施設に問い合わせる |
| 民宿利兵衛 | 黒石市温湯字鶴泉43-2、0172-54-8417 | 8室(収容20人) | 24時間源泉かけ流し、自炊・湯治・小宴会などは要相談、立ち寄りは可能で施設に問い合わせる |
| 後藤温泉客舎 | 黒石市温湯字鶴泉23、0172-54-8318 | 10室 | 温泉は宿の正面にある「鶴の湯共同浴場」を使う |
黒石観光協会は、飯塚旅館を「大正ロマン漂う伝統的な旅館建築」と紹介し、川沿いの檜風呂があると書いています。
民宿利兵衛について、黒石観光協会は「豊富な郷土料理」と紹介しています。
後藤温泉客舎は、黒石観光協会が昔ながらの温泉客舎と紹介している宿です。
湯治と自炊
黒石観光協会の「温泉・宿泊」で「自炊及び湯治ができる客舎」の欄に載っているのは、後藤温泉客舎です。
この欄は、自炊の場合の宿代は宿泊日数・電気・ガス・寝具などによって変わるため、宿に問い合わせるよう案内しています。
同じ欄には、客舎以外の宿泊施設は時期によって湯治ができない場合もあると書かれています。
民宿利兵衛のページは、自炊・湯治・小宴会などを要相談としています。
温湯こけしと津軽伝承工芸館
青森県の伝統工芸品の案内では、黒石市の温湯温泉は津軽系こけしの発祥地で、大正時代の初めに津軽系こけしの創始者である盛秀太郎がこけしを作り始めました。
胴に描かれるアイヌ模様、眉を吊り上げてにらみをきかせる顔、すそ広で膨らんだ胸と極端な腰のくびれなどが、温湯こけしならではの特徴です。
胴体には、津軽藩の家紋から取り入れたといわれる牡丹の花も使われます。
黒石市袋富山の津軽伝承工芸館の敷地内には、東北各地のこけしを展示する「津軽こけし館」があります。
津軽伝承工芸館は津軽塗り・津軽こぎん刺し・裂織などの伝統の技を紹介し、職人による実演を行っていて、郷土料理のレストランや、落合温泉から源泉を引く無料の足湯もあります。
| 項目 | Amazing AOMORI の案内 |
|---|---|
| 所在地 | 青森県黒石市袋富山65-1(0172-59-5300) |
| 営業時間 | 9:00~17:00(レストラン・軽食コーナーは10:00~16:00) |
| 休業日 | 年末年始(12/29~1/3)、冬期12月~3月の月曜日 |
| 料金 | 入場無料 |
| 行き方 | 東北自動車道の黒石ICから車で約10分、弘南鉄道の黒石駅から弘南バス「虹の湖行き」で約25分の「津軽伝承工芸館」下車、徒歩1分 |
入浴の注意
環境省の「あんしん・あんぜんな温泉利用のいろは」が挙げる入浴の注意には、次のものがあります。
- 食事の直前・直後や飲酒後の入浴は控える
- 入浴前・後の水分補給を忘れない
- 入浴前には手足からはじめて全身にかけ湯をし、身体を洗ってから入る
- 浴槽にタオルを入れない
同じ資料は、高齢者や高血圧・心臓病・脳卒中の経験のある方は42℃以上の高温浴を避けるとしています。
出かける前に確かめること
- 共同浴場の営業時間と入浴料:黒石観光協会の案内では5:00~22:00(入館は21:30まで)、大人350円
- 宿の立ち寄り入浴:飯塚旅館は要事前問い合せ、山賊館と民宿利兵衛は施設に問い合わせる
- 湯治と自炊:自炊の宿代は宿泊日数などで変わり、時期によって湯治ができない宿もあるので、宿に問い合わせる
- 津軽伝承工芸館の休業日:冬期12月~3月は月曜日が休み
温湯の名前と湯の温度の関係は泉温の区分を解説した記事で、泉質ごとに定められた適応症は泉質名の読み方をまとめた記事で、お土産としての温湯こけしは郷土の人形も取り上げたお土産の記事で紹介しています。
注記:温湯温泉の泉質と宿、共同浴場は黒石観光協会の「温泉・宿泊」と各施設のページ、名前の由来と行き方はAmazing AOMORI の「温湯温泉」、津軽伝承工芸館は Amazing AOMORI の「津軽伝承工芸館」、温湯こけしは青森県の「青森県の伝統工芸品(温湯こけし・ずぐり独楽)」、泉質名の区分は環境省の鉱泉分析法指針(平成26年改訂)、適応症と入浴の注意は環境省のあんしん・あんぜんな温泉利用のいろは(平成31年3月)によるもので、2026年10月20日に確かめました。営業時間や料金は変わることがあるので、出かける前に各施設の案内を確かめてください。



