蕪嶋神社(かぶしまじんじゃ)は、八戸市鮫町の蕪島にある弁財天を祀る神社です。蕪島はウミネコの繁殖地として国の天然記念物に指定されていて、青森県の説明ではウミネコは2〜8月にかけて蕪島で生活します。この記事では、神社の公式サイトと青森県・VISITはちのへ・観光庁の解説文をもとに、御由緒と御祭神、御神徳、2020年に再建された新社殿、ウミネコが蕪島にいる時期、主な祭事、行き方と駐車場をまとめました。

蕪嶋神社の基本情報

項目内容
所在地八戸市鮫町鮫56-2
電話0178-34-2730(蕪嶋神社)
主祭神市杵島姫命(弁財天)
JR八戸線鮫駅から徒歩15分
駐車場無料駐車場(蕪島物産販売施設「かぶーにゃ」近く)

御祭神と御由緒:江ノ島に似た島に祀られた弁財天

主祭神は市杵島姫命(弁財天)で、相殿に天照皇御神・高霊神・大物主命を祀っています。

神社の公式サイトでは、創建は鎌倉時代、伏見天皇の永仁四年六月(1296年)と伝えています。工藤祐経の子の犬房丸が、鎌倉の江ノ島と蕪島が似ていたので、市杵島姫命(弁財天)を祀ったという言い伝えです。

その後、子孫が蕪島の向かいの岸で休んでいたところ、海中から弁財天の尊像御鏡が浮かび上がり、これを蕪嶋に祀ったとも伝えています。

八戸藩では初代藩主から代々の藩主の信仰が厚く、三代藩主の南部遠江守が男子出産を祈願して一男を授かったと、神社は説明しています。

なお、観光庁の多言語解説文は創建を1269年としていて、資料によって年が異なります。この記事では神社の伝える1296年を使っています。

御神徳:八臂の弁財天と東の吉方位

神社の説明では、蕪嶋神社は八戸城から見て東の方角にあり、東は日が出る運気上昇の方位として、豊かな生命力・活力を授けていただく吉方位に鎮座しています。

御神像の弁財天は8本の腕(八臂)を持ち、財運・厄除け・知恵・音楽・諸芸・交通航海・産業振興・五穀豊饒・富貴の守護神とされています。

御神像の頭上に鳥居と男神を頂くことから、夫婦円満・縁結び・子授け・安産の神様としても信仰されていると、神社は案内しています。

2015年の焼失と2020年に再建された新社殿

観光庁の多言語解説文によると、蕪嶋神社は2015年に火災で焼失しました。ウミネコの繁殖を邪魔しないよう、基本的にウミネコがいない時期に限って工事を進め、5年をかけて再建され、2020年に再び参拝できるようになりました。

神社の公式サイトによると、新社殿の再建工事は令和2年2月に終わり、3月に新社殿への遷座祭と竣功奉告祭が行われました。

項目新社殿の特徴
構造木造2階建て
床面積487㎡(焼失前の約240㎡の倍)
参道階段92段(焼失前は72段)
主な木材柱にケヤキ・ヒノキ、床下や化粧垂木に青森ヒバなど青森県産材を多く使用
玉垣と手水舎すべて青森県産の栗の木
屋根と壁屋根は銅板一文字葺き、壁は漆喰

拝殿は入母屋造りで、1階・2階の屋根にある唐破風は「うみねこの親子が羽ばたいている」ところをイメージしています。本殿は切妻造りです。

社殿の中には、五体の天女が雅楽を奏でる吹き抜けの天井彫刻『飛天の奏』と、弁財天の御使とされる龍を描いた幣殿の天井画『蕪嶋神龍』があります。令和の御神像『八臂弁財天』は、頭上に宇賀神が鎮座し、その前に鳥居があります。

観光庁の多言語解説文によると、東日本大震災の津波では蕪嶋神社は被害を免れ、神社へ続く階段に津波の高さを示す表示があります。

蕪島とウミネコの繁殖地

神社の説明では、江戸時代には蕪島の周辺が八戸藩唯一の貿易港・漁港として藩の経済を支えました。大正時代に橋が架けられ、その後の埋め立て工事で陸続きになりました。蕪島は長さ約300m・幅約140m・周囲約800mの瓢箪型の島です。

蕪島ウミネコ繁殖地は大正11年3月8日に国の天然記念物に指定され、管理団体は八戸市です。青森県の説明では、繁殖期には約3万羽と推定されています。

2013年には、蕪島を含む種差海岸全域が三陸復興国立公園に指定されました。蕪島は「みちのく潮風トレイル」の最北端でもあります。

ウミネコが蕪島にいる時期

時期ウミネコの様子(VISITはちのへ)
3月上旬頃蕪島に飛来する
4月頃産卵をはじめる
6月頃ヒナがかえる
8月頃蕪島を旅立つ

観光庁の多言語解説文では、飛来は例年2月下旬から3月上旬頃、巣立ちは7月中旬から下旬としています。

青森県の説明では、ウミネコは2〜8月にかけて蕪島で生活し、冬は四国・九州や中国大陸南岸に移りますが、近年は一年を通して蕪島で過ごす個体もいます。島の周囲には柵があり、近くで生態を観察できます。

VISITはちのへによると、5月中旬には島に菜の花が咲き、蕪嶋神社の鳥居の赤とウミネコの白が見られます。

観光庁の多言語解説文では、ウミネコのフンが当たると縁起が良いと言われているが、フンを避けたいなら神社に続く階段付近に置かれている傘を使うよう案内しています。

鳥居の型や意味は鳥居の型と津軽の鳥居の鬼コで、手水と拝礼の手順はつがる市の稲荷神社が案内する参拝の作法で紹介しています。

主な祭事

時期祭事
元旦元旦初日の出祭
2月1日節分祭
3月11日東日本大震災慰霊祭
旧暦3月3日例大祭
4月第3土・日曜日蕪嶋まつり
海の日(7月第3月曜日頃)ウミネコ巣立祭・ウミネコ塾
7月第4日曜日さめ浜まつり
8月9日海防艦稲木慰霊祭
12月第1日曜日納め弁財天年越し感謝祭
大晦日大晦日大祓い・干支花火昇運祈願祭

ウミネコ巣立祭は平成27年から行われています。御開帳は12年に一度、巳年の旧暦3月3日です。

行き方と駐車場

交通手段行き方(VISITはちのへ)
鉄道JR八戸線鮫駅から徒歩15分
バス種差海岸遊覧バスうみねこ号「蕪島海浜公園」下車
車八戸駅から30分、八戸自動車道八戸ICから25分

無料駐車場は蕪島物産販売施設「かぶーにゃ」の近くにあります。ウミネコの繁殖期には蕪島方面に入った車とウミネコの衝突事故が起きていて、蕪島休憩所の付近には駐車場がありません。VISITはちのへは、蕪島駐車場などの無料駐車場を使い、蕪嶋神社専用の駐車場には停めないよう求めています。

蕪島休憩所と周りの見どころ

蕪島休憩所は平成27年4月にオープンした休憩施設で、ウミネコのフンを気にせず大きな窓越しに蕪島やウミネコを観察でき、蕪島の四季や歴史をパネルで学べます。

項目蕪島休憩所
所在地八戸市鮫町鮫93先
電話0178-51-6464
開館時間9:00〜17:00(12〜3月は16:00まで)
休館日年末年始

蕪嶋神社の前には、令和3年3月13日にポケモンマンホール「ポケふた」が設置されました。

平成30年7月1日にオープンした蕪島プロムナード公園では、蕪島から水産科学館マリエントまで散策できます。料金は無料で、トイレは11月下旬〜3月下旬の冬期間は閉鎖されます。

八戸の街歩きと見どころは八戸の観光の案内にあります。県内の神社では、青森市の善知鳥神社、青森市の廣田神社、つがる市の千本鳥居も取り上げています。

まとめ

  • 蕪嶋神社は八戸市鮫町鮫56-2の蕪島にあり、JR八戸線鮫駅から徒歩15分です。
  • 主祭神は市杵島姫命(弁財天)で、神社は創建を永仁四年(1296年)と伝えています。
  • 2015年に火災で焼失し、ウミネコがいない時期に工事を進めて、2020年に再び参拝できるようになりました。
  • 蕪島ウミネコ繁殖地は国の天然記念物で、ウミネコは3月上旬頃に飛来し、8月頃に旅立ちます。
  • 無料駐車場は「かぶーにゃ」の近くにあり、蕪嶋神社専用の駐車場には停めないよう求められています。

出典: 蕪嶋神社の公式サイト(トップページ、「蕪嶋神社 – ご紹介」「蕪嶋神社 – 新社殿の特徴」)、青森県文化財保護課「蕪島ウミネコ繁殖地」、VISITはちのへ「蕪島 ~国の天然記念物 指定100周年~」、観光庁 地域観光資源の多言語解説文データベース「蕪島休憩所」「蕪島」。いずれも2026年10月20日に確認しました。祭事の日程や施設の開館時間は変わることがあるので、出かける前に蕪嶋神社の公式サイトやVISITはちのへで確かめてください。